砂田弓弦さんへのインタビュー

砂田 弓弦 Yuzuru Sunada

1961年富山市生まれ。大学卒業後にイタリアに渡り、1989年から自転車競技の取材・撮影に携わっている。昨年まで、世界のメジャーレースでオートバイに乗っての撮影を許されている数少ないフォトグラファーの一人として活躍。2021年から国内にベースを移し、スポーツとしての自転車の啓蒙に努めている。



Q.今はどんな生活ですか?

海外に出かけることはなくなって、ずっと日本にいます。だけど、フォトグラファーとしての活動は続けていて、先日も群馬県まで車で行ってレースを見てきました。


Q.ヨーロッパでの暮らしから一変しましたね?

昨年までの32年間は日々レースの転戦で、日本の家にいられることはあまりありませんでした。ミラノの家も洗濯するためにたまに帰るような感じで、年間250日くらいホテルに泊まっていました。今はそんな生活が嘘のようで、畑で野菜作りも楽しんでいます。



Q.今はコロナで世の中が大きく変わっていますけど...?

特に最近心掛けているのは、無駄なものは買わないこと。買ったものは大事に使うこと。そして買うなら一生使えるような丈夫で耐久性のある、そして飽きないものを買うことですね。

ヨーロッパにいたときからそうしていましたが、今はコロナでもう一度普段の生活を見直す時期だし、ますますそうした思いが強くなっています。野菜作りは生活の原点みたいなもので、ある意味、根元は同じことですよ。



Q.今回の写真展はちょっと変わっているとお聞きしましたが?

自転車の写真を買ってくださる方はたくさんいるのですが、額装にまで気を遣われる方が少ないことが以前から気にかかっていました。プリントは額で印象が大きく変わってきます。

一枚の写真が本に掲載される時、デザイナーによって見栄えが大きく変わってくるのと同じです。


僕は小さい時からスキーをやっていて、あわすのスキー場にはよく行っていました。そこにある家具工房KAKIで写真を入れるフレーム(額)を作っているのですが、長く使えて、飽きのこない、素朴で丈夫なものです。

今、我々に必要なライフスタイルによくマッチしてます。そこにプリントを入れてみなさんに家に飾っていただきたいなと。今回、普通の市販されているアルミのフレームに入れた写真もたくさんありますが、こうしたハンドメイドの匂いがぷんぷんするウッドフレームに、ヨーロッパの素敵な風景の中を走る自転車のシーンもなかなかいいと思うんですよ。


KAKI ×砂田弓弦

木と写真と自転車と

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