KAKIの技術
KAKIの家具の製作には、日本の伝統的な指物技術が使われています。
吟味され管理保管された木材は、KAKIのスタッフによって家具として型を整えていきます。そして、切る、挽く、削る、面を取る、組むという作業のほとんどが、日本の伝統的な指物技術によって進行します。
日本の指物技術は世界で最も水準の高いものです。家具として仕上げられた後に、湿度や温度の変化による木のさまざまな動き、捻れ、反り、縮みを考慮した木組みの多様さ。また、どんなに細かいサンダーでも真似のできない手鉋によって作り出される木肌の美しさ。指物技術がもたらす素晴らしさは、数え上げたらきりがありません。
また、KAKIの家具の素材は、丈夫でムラのない自然木です。
富山港に入る原木の中から選ばれた良質の太い丸太は、KAKIのスタッフの手により、家具用材として生まれ変わります。各部分の特長を充分にひき出せるように、オビノコやマルノコで挽かれた後、長時間の天然乾燥がほどこされます。例えばパイン材の場合で、通常2年から3年の乾燥期間が必要となります。
しかもこの間、木材の乾燥の度合に応じて保管場所が移されます。まず雨や風にさらされる
野積の状態から始まり、次に風通しが良く、直射日光のあたらない屋根のある材料置場へ。そして最後に、充分に乾燥したワークショップ内へという具合です。
荒々しい自然から序々に人間の住まいへと近づきながら、無理なく天然乾燥が進行するわけです。炉の中で強制的に水分を取り去り、機械による画一的な加工の後、化学樹脂で美しい自然の木肌をすべておおってしまう、近代工業的な方法とは根本的に違います。何よりも木そのものを大切にする乾燥方法なのです。
木は、家具になった後も生き続けている。この事実をKAKIはよく知っているのです。